おすすめ(自薦)

離世

その人は山に住むという
行き場の無い都会を離れ
今も聞こえる電車の音に
耳をふさいだまま

その人は上をめざしてた
冷たいフロアの机に座り
人の話に傷つけられた
心を閉じたまま

その人は夢を抱いてた
かなえられる筈の夢を
傷だらけでも前へ進み
何も見えなくなった

その人は山に住むという
人里はなれ夢を無くし
今も聞こえる人の声に
涙を流しながら

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情熱の燃えかす

忘れてはいけない。
それが、どんなに悲しい事であっても。
それが、どんなに辛い出来事であっても。
結果がどうであろうと、
それが自分が歩んで来た道だから。

忘れられないのは。
それは、心を削りながらして来た事だから。
それは、自分が生きてきた証だから。
涙が止まらないままであっても、
それは情熱の灰を流すためだから。

誤魔化してはいけない。
他の事で気を紛らわせるなんて。
他の道で自分を救おうなんて。
自分の信念を失ってしまったのなら。
炎を燃やすエネルギーは存在しない。

誤魔化してしまうのは。
それは、自分の弱さを見たくないから。
そして、自分を救う方法だと思っているから。
自分を救えるなんて思っているなら。
いつまでも、涙を繰り返し流すだけ。

思い出してください。
そのとき、何を考え何を思っていたのか。
そのとき、何をしたくて何をして欲しかったのか。
その後、灰になったと思っていても。
ただ、何も見えていなかっただけ。

気が付いてほしい。
結果は前から分かっていたはず。
結果を確かめる勇気が無かった事も。
気が付かない振りを続けていたから。
その時の自分を今悔やんでいるだけ。

気が付いてください。
悲しい理由はもう違っている事に。
誤魔化さないで欲しい。
信念のままに生き続けるのなら。
思い出してください。
忘れる必要は無いのだから。

それこそが胸に刻んだ青春の1ページ。

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いつまでも

君と居たかったから。
いつでも会える訳じゃないから。
少しでも君と長くいられるよに。
最終電車の時間だけを気にしてた。

君とふれあったから。
離れる辛さが身にしみたから。
もう少しだけ近くにいられるように。
腕の力をいれて抱き寄せていた。

君の呼吸を感じたから。
同じ空気を吸いたくなったから。
そっとその唇に自分の顔を近づけて。
そのまま唇を重ねて目を閉じた。

僕の想いが伝わるように。
唇を離さずに力強く抱きしめて。
体の全てが触れ合いながら。
このまま溶けてしまいたかった。

心をここに残したまま。
時の流れに逆らうすべを知らなくて。
押し流されるよに手を離し。
遠くへ旅立つ僕がいた。

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初恋が実らないのは、
自分を自分以上に見せようとするから。
でも、そうしなければ恋も続かない。
続けるために虚空の私を演じ続け、
空想したあなただけを見続けていた。
すべては蜃気楼のように、
見えていたという記憶だけを残して
消えていった。

大人の恋が始まらないのは、
自分の事を知ってしまったから。
現実の私が恋に耐えうる存在なのか。
分からないまま時を逃して続け、
諦めを繰り返す事に慣れてしまった。
すべては放たれた矢のように、
捕まえることが出来ずに、
飛び去って行く。

予期せぬ時に恋に落ちるのは、
私の中に何も準備が出来ていないから。
自分を衛る暇もなく一瞬で落ちる。
心の中に入り込んで来たあなたは、
恋という名の足跡を、
私の小さな胸の中に焼き付けて。
飾る事を忘れた私のすべてを一瞬にして、
持ち去った。

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イヴの夜

クリスマス・イヴの夜に、
私はひとり。
キャンドルの光がゆれる部屋の中で
来るはずの無いサンタクロースを
何もしないで待ち続けている。

凍るほど冷たい月夜に、
私はひとり。
遠くの街から聞こえてくる
キャロリングを聞きながら
ショートケーキを2つ見つめていた。

風だけがドアを叩く乾いた夜に、
私はひとり。
ぼんやりと部屋を眺めるだけで
何も考える事の出来ない私だから、
想い出も忘れ去って心も乾く。

クリスマス・イブの夜は、
いつまでも一人。
少女の頃に何度も聴いた物語を
ひとりごとのようにつぶやいて
必ず来てくれると信じ続けていた。

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その時あなたは何を感じたの?

暖かい空気と思いやりにあふれた場所で
忘れかけていた幼い頃の記憶を
一生懸命に頭の隅から引き出そうとしていた。

そんな時代も確かにあったの。

ロウソクの灯りが風も無いのに揺らぐ部屋で
二人見つめ合って音の無い時間を
心と心をつないだまま目と目が会話を重ねていた。

戻れない筈の過去に意識が行ったの?

電球色の夜は寒くても今日のように暖かで
集まって来てくれた人が持っている心の温度が
私の心と体を暖めつづけてくれていた。

亡くなった筈の自分の母親に出会ったの。

とてもとても懐かしい同じ魂を感じた瞬間に
言われるがままに後を着いて行き
その時間と空間に会って懐かしさが込み上げて来た。

その時あなたは何を思ったの?

もう二度と戻れない悲しみや喜びの場所へ
また戻りたいと自分の記憶を辿り
そして戻れる筈も無い時間が今ここにあると気が付いた。

あの場所へ帰りたいと思ったの。

今暮らせているのは時の流れに従ったから
やがて取り戻せるはずの二人の時間は
すぐそこに来ていると分かっているけど、
まだ時は私を離してくれない。

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月のスクリーン

静けさの中で目が覚めた、
テレビの画面はただ薄明るく、
オレンジがかった電球が
部屋全体を照らし出している。

眠るに着く予定はないまま、
部屋に戻ったそのままに、
自然に意識は深い闇に落ち、
自分が疲れていた事を自覚した。

弱い処は見せたくないから、
強がって見せる事もしたくない、
ただありのままの私を見て欲しくて
力任せに気を張りつづけて来た。

コンクリートの建物を出た時、
ビルの谷間に浮かんだ真円の月が、
ぼんやりと私の目に飛び込んだ
私はそこにあなたを映し出そうとした。

秋の夜空は冷たく美しく輝く、
乾いた風は冬の訪れを告げている、
潤んだ私の目にはあなたの影しか、
月の光に映し出す事は出来なかった。

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短い手紙

手紙をもらった。

 会った事もない。
 本当の名前も知らない。
 電話番号も分からない。
 
 仮想の世界から届けられた。
 短い手紙。
 
手紙をもらった。

 顔も知らない。
 声も知らない。
 住んでる処も分からない。

 メールアドレスだけを頼りに。
 届いた手紙。

手紙を返した。

 歳も知らない。
 どんな人かも知らない。
 実在しているのかも分からない。

 そんな人へありがとうの一言を。
 書いて送った。

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涙と生きる

悲しみの中で亡くなったのか、
亡くなった事が悲しいのか、
そんな想いを表したくて
私を使って泣きにくる多くの魂が、
いろんな事を直感的に教えてくれる。

泣けばいい。
私を使って、気が済むのなら
泣けばいい。
この世で流しきれなかった涙を。
泣きながら。
育った私はいつまでも泣けるから。

つらい想いをこの世に残し、
無念を抱き旅立つ人々、
そんな思いが私に伝わり
泣くことに慣れてる私の魂が、
あなたの代わりに涙をながす。

泣けばいい。
私の涙は、枯れることは無いから
泣けばいい。
あなたの想いがこの世から去るまで。
泣きながら。
生きて来た私には、どうせ自分の涙と区別はつかない。

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満たされたくて

満たされたくて。
満たされたくて。
あなたに、
満たされたくて。

わたしの心の奥の底から、
あなたの心で満たして欲しい。

満たされたくて。
満たされたくて。
あなたに、
満たされたくて。

わたしの体の内側すべてを、
あなたの体で満たして欲しい。

きつくきつく抱き合っても、
二人は二人のままだから、
心も体も一つになってしまいたい。

満たされたくて。
満たされたくて。

あなたに、
満たされたくて。

わたしに宿るたった一つの魂を、
あなたの魂で満たして欲しい。

深く深く抱き合えば、
二人は二人で無くなって
新たな鼓動が生まれるの。

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